なぜ、いつもお客様でいっぱいだったのに潰れるのか。
A、めちゃくちゃ混んでいるのに店は儲かってない??
B、いつもゆったりしていてそんなに混んでない店が実は儲かっている!!
あなたはどちらがいいですか?
Bに決まっていますよね。
コロナが落ち着き始めて客足が戻り始めたのを見て追い風と言わんばかりにグルメサイ
トなどで集客のためにクーポンや割引販売の施作が目立つ。
ここがチャンスとばかりに売上を上げていこうとして割引クーポンをグルメサイトで配っている。
グルメサイトはたくさんの見込み客に認知してもらえるのでオープンしたばかりの店や立地の悪い店が新規客を獲得する方法としては効果があります。
ただし、集客が落ち始めると価格を下げ始める飲食店オーナーが多くいます。
しかし、私は賛成できません。
クーポン割引集客は「損して徳取れ」的なところもあってやり方を間違えると逆に店の
状況を悪化させてしまう可能性があります。
そのわけは?
・価格訴求型の販促なのでお得感がないと集客効果がない
・リピーター客にはなりにくい
・客単価の低い店はグルメサイト掲載料が大きな負担になる
・1番大切な常連客はクーポンを使わないので新規客の方が得をする不公平感を与える
・「安い」がウリで「安い」が当たり前になり常に割引していないと集客出来なくなる
私がコロナ前に全国の飲食店に訪問しオーナーから営業状況をヒアリングしていた時は
①グルメサイトに掲載する飲食店の多くはwebでクーポン割引集客をして売上を作る。
②客足が鈍るとまたクーポン割引集客する
といったサイクルで目標売上を達成する飲食店が多くありました。
グルメサイト内でクーポン割引店が増えていくと割引効果が薄まりより割引率の高い店に客足は向いていくようになってきています。
クーポンをウリにしているグルメサイトは価格訴求のユーザーが集まっているのでクー
ポンに反応するのです。
バーゲン会場に出店しているようなものです。
集客できていればもうかっているのか?
集客が出来れば売上はついてきますが利益はいかがでしょうか?
仮に客単価3,000円の居酒屋だとしましょう。割引クーポン30%で2,100円の売上です。
食材原価25%+人件費25%+家賃10%+光熱費など15%+グルメサイト掲載料3%+割引クーポン30%=108%←これ赤字
単純計算ですが目安はこんな感じです。
当然これでは利益もなく存続できませんから何かを削減しないといけないです。
割引クーポンは集客のキモですから削れません。
そうなると食材原価と人件費となります。
使用食材を安価なものに代えていくといクオリティが必然的に落ちていきます。
接客スタッフも人数を絞ることでお客様への接客も余裕がなくなります。
お気付きだと思いますが、飲食店に行きたい魅力は「料理」と「接客」ですよね。
これだと最大の魅力は「30%offのクーポン」となります。
飲食店での2大看板の「料理」と「接客」の経費を削減しないといけない構図で飲食店
は存続出来るでしょうか?
グルメサイトに頼らない。
冒頭に客足が鈍るとまたクーポン割引集客するといったサイクルと話しましたが、
グルメサイトで集客しても店内で顧客獲得(顧客満足度)が出来ていないのでクーポン
集客をやり続けないといけないわけです。
重要な魅力の「料理」と「接客」を削減するのでなおさらです。
コロナ禍で多くの飲食店が苦しみました。
その中でも絞られた営業時間と席数で比較的、集客できていた飲食店は「常連客」を持
っている店です。
売上を上げるのも大切なことですが、利益が伴わないと意味がありません。
売上至上主義ではなく収益至上主義の考え方にして原点に戻ってユーザーが飲食店に求
める「魅力」を磨いて顧客獲得を目指し利益を確保できる店づくりをしましょう。